若かった時の気持ちおすすめ度
★★★★☆
もう一度聞いてみよう.若かった時の気持ちが少しでも思い出せるかもしれない.
浜田省吾は,もう30年近く現役で活躍している,かっこいいロックおやじです.僕も高校生の頃よく聞きました.多くの若者が「浜省」の歌に勇気づけられて,いろいろな世界で夢に向かっていったと思います.成功した人もいれば,うまくいかなかった人も多いだろう.みんな「浜省」の歌を聞いて,なしかしみ,人生を振り返ったりするのだろう.
僕の好きな歌は,「終りなき疾走」,「J.Boy」.子どもを持った夫婦の歌「青空のゆくえ」なんてのも良いです
浜省を十分に感じうる瞬間がつまっている。
おすすめ度 ★★★★★
ここに揃った名曲たちはいわばベタなビッグネームばかり。趣旨もファンにとっての代表曲を意識したものだ。しかし、他歌手のベストと意味合いが少し違うと申し上げておきたいのは、彼の代表曲は決して売上として有名になったのではなく、一歩一歩ファンの中で育ってきた曲だということ。
浜省はタイアップヒットというものに対しては「悲しみは雪のように」でもうこりごりになったという。逆にライヴ活動にライフワークを見出した歌手なのだ。だからその曲達もテレビで飽和した曲ではなく、地道にファンたちの生活に溶け、青春をつくり、我々の恋愛のステージで息づいてきた曲ばかりというわけだ。
また一方で彼のワークには、独特のキラキラした物語性があり、また切なさ・別れの行間の描写力があるから、リスナーは胸をつまされたり、まるで自分の実体験がそのまま描かれたような衝撃を受けてきたのである。映画をみるように魔法がかっている。
今作ではあえて音は当時のままだ。AIDO時代の「二人の夏」は未だボーカル技術に脂が乗っておらず、たどたどしくすらある。また「路地裏の少年」「終りなき疾走」などロックスター浜省の代名詞曲も、音に時代を感じる。古さ、というものだけに敏感な人ならば気になって仕方ないのかもしれない。
だが、それはあくまで表面的なことで、大事なのは曲の奥底に流れてる魂の真剣さだ。詞と主旋律の楽曲構造は頑丈なので、何故この曲達が人々をひきつけてきたか、自ずと感じられるはず。リアルな言葉が身体に染み渡る。
中越地震後、“僕は歌手なので歌をうたいます”と地元FMで圧倒的にリクエストされ反響を呼んだ「星の指輪」は、素朴な真昼の星のように人生に温かみを添える名曲だ。
概要
デビュー25周年にリリースしたベスト盤。というより、浜省いわく「ベストの選曲ではなく、歴史をたどるうえでのポイントとなる選曲」というヒストリー盤。彼の原点となっている、72年に町支寛二らと結成したバンド「愛奴」時代のナンバーをはじめ、路地裏からメインストリートへ。さらに遥か彼方の青空を求めて疾走するロックミュージシャンの生きざまと、リアルなまなざしを感じることができる。
その時代の空気をストレートに反映させたメッセージ性のあるロックナンバーは気持ちを奮い立たせ、切ないまでに愛があふれる珠玉のラブソングに心が震える! 浜省の人間的な深みが作品ににじんでいる。(海老原澄画)