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機関車先生 (講談社文庫)

伊集院 静
おすすめ度:★★★★★
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ちょっぴりセンチメンタル
おすすめ度 ★★★★★

言葉を発することが出来ない先生が瀬戸内に浮かぶ小さな島「葉名島」にやってきた。言葉が話せない分、子供達と心で話をする。言葉がない分だけ、子供達に伝わる速度は遅いかもしれない。しかし、言葉がない分、先生の体を張った態度で表されるため、子供達に伝わるものは非常に大きい。島の子供達の純粋な心と、機関車先生の熱心さとが上手く絡み合って心温まる小説になっています。そして最後はちょっぴりセンチメンタルです。



温かくて、切なくて
おすすめ度 ★★★★☆

美しく自然豊かな島。その中で暮らす人たちの悲喜交々。人々の日常は決してきれいごとばかりではない。悩みもあればいさかいもある。貧しさゆえの悲劇も起こる。それは大人たちばかりの問題ではなく、子供たちの中にもある。「機関車先生」と呼ばれる吉岡誠吾。彼は口がきけないけれど、精一杯のやさしさで子供たちに接する。言葉にしなくても、心から心へと伝わるものがあるのだ。ほのぼのとした思いが伝わってくる、ちょっぴり切ない作品だった。



「宝の持ち腐れ」にしてしまわないように…
おすすめ度 ★★★★★

 第7回柴田錬三郎賞受賞作品。

 小さな島の小さな小学校へやってきた一人の大きな先生。
 彼は機関車のように大きくて強そうであると共に、口を“きかん”先生だった。
 そのため、“機関車先生”と呼ばれるようになった大きな先生は小さな島の小さな小学校の生徒はもちろんのこと、島の人々とも交流を深めていきます。

 コミュニケーションをするに際して一番多く使うのは言葉だと思います。しかし、機関車先生はその言葉を使うことができません。
 それにもかかわらず、彼は島の人々と徐々に心を通わせていきます。
 私は彼から言葉では表すことのできない何かの大切さを再確認させてもらいました。
 それは、電話、メール、チャット等のコミュニケーション方法が高度に発達した現代社会においては忘れさられようとしているものかもしれません…

 せっかく授かった素晴らしい能力を「宝の持ち腐れ」にしてしまわないように、機関車先生から学びたいと私は思いました。

 ソレデハ…


現代の標準
おすすめ度 ★★★☆☆

 島にやってきたとても大柄な先生は、言葉が不自由だ。剣道と喧嘩が強い。
生徒たちの尊敬を集め、島民から慕われる。老婆からはこう言われる。
「人間にはこの世に生を受けてやらねばならんことがいくつかあります。そのひとつが
家族をもつということと、この婆さまは信じております」 
 

 現代はこういう設定がが標準なんでしょう。障碍者で、生い立ちが不幸である。
体が大きくて、強いことが男らしさである。結婚観は伝統的。

現代を定位するような作品です。



今こそ読みたい心温まる学校の話
おすすめ度 ★★★★☆

 今学校で忘れられているものが、すべてこの作品には描かれているように私には思えました。「きれいすぎる」「理想的すぎる」という声もあるようですが、ピュアなものを心が欲しました。

 口がきけない機関車先生は、黒板と手話で子どもたちを見事に集中させ、教え諭します。子どもたちは、友達とも大人とも本音で話します。けんかも仲直りもします。小さな生き物を大人と子どもが一緒になって慈しみ育てます。大人は子どもに島の歴史を語ります。子どもも大人も、葉名島が大好きで、誇りに思っています。

 この夏、映画になった「機関車先生」を観るのも楽しみです。

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