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僕の妻はエイリアン―「高機能自閉症」との不思議な結婚生活 (新潮文庫 い 93-1)

泉 流星
おすすめ度:★★★★★
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自分自身を客観視すること
おすすめ度 ★★★★☆

とにかく文章がテンポよく読みやすく、独特で一見不可解な高機能自閉者の思考体系がわかりやすく説明してあります。時々突飛な発想や常識からズレた言動で周囲を驚かせる彼女の様子がユーモアを交えて描かれ、要所要所でクスリと笑えることも。そして、世間の常識に囚われず物事を見る彼女の視点はときどき子供のように新鮮であり、その発想の豊かさには関心させられることがありました。
曰く、「自分にとって他者は風景の一部のように見える」「時々自分が透明人間のように感じられる」彼女は、他人が自分をどうみているかがよくわからない。しかし、本書では上記に挙げた困難を感じさせないほど、彼女が自分自身を客観視していることに驚きました。
夫の目を借りて見た自分自身を描写するという突飛な発想も、ひとつの戦略だったのかも。
そして、必要以上に人目を気にする日本社会の体質が、自閉系の人々にとっていかになじめないものなのかよくわかります。自閉者として社会に適応できず、自己否定感を持つ人にとって、大いに力を与えられる作品ではないでしょうか。



よく頑張ったね
おすすめ度 ★★★★★

可愛いと思って結婚した彼女は一緒に暮らし始めるとなんだか変。実はアスペルガーだった。その奇妙奇天烈な結婚生活。それを当事者が書いている。

なるほどこれは大変。旦那も大変だなぁ、とつくづく同情と尊敬に耐えないが、それにも勝る、アスペルガーご当人奥さんの地球人の振りをする努力。その努力が切なくも健気で読ませる。最後には良い医者に当たって、正しい診断をしてもらい、対処法が開けてくる。

私はこれほどではないが、どうも少しアスペルガーの気があるのではないか?と読むうちに思わせるのは著者の筆力か、私が本当にアスペルガーの気があるのか?

敏感な読者は読みながら何かを感じるかもしれないが、最後にそれが何であったかの種明かしがある。

新聞も読まずパソコンにも触らずに一気に読んでしまった。それだけ魅力があった。少なくとも私には。



アスペルガー症候群(高機能自閉症)の妻から見た日常生活とは?
おすすめ度 ★★★★★

アスペルガー症候群とは「興味・関心やコミュニケーションについて特異であるものの、知的障害がみられない発達障害」であって、端的に言えば「知的障害がない自閉症」だそうです。(Wikipediaによる) そういう人にとって日常生活・夫婦共同生活はどの様に目に映るのか良く分かります。夫も妻も最初は妻が抱える本当の問題を正しく認識できず、お互いに夫婦間の「異文化衝突」に疲れ果て、夫婦生活の危機を迎えるのですが、いったん妻がアスペルガー症候群に属するらしいということが判明すると、お互いの意識のズレに関する理解が進み、状況が"カイゼン"されます。その過程が、あまり深刻にならない程度にユーモラスに語られます。数時間で一気に読了しました。この夫婦に心から拍手を贈りたい気分です。(^-^)

普通学級の約6%はこういう症候群に属するらしいという下りを読むと、そう言えば自分の周りにもこういうコミュニケーション下手な人(空気読めない人)は居るなぁと気付きます。その人達も、ひょっとしたら"潜在的アスペルガー症候群"なのかもしれません。その人達とどういう風に接すれば良いのか、本書を読んで心の準備が出来た気がします。『異文化衝突』から『異文化交流』へと発展できるかもしれない、という可能性に気付けたのは大きな収穫でした。「ぼくには数字が風景に見える」(D.タメット)と同様、「人間の『個性』のスペクトラム」に関する理解が深まる本です。(人間の『個性』もソフトウェア同様「"バグ"ではなく"仕様"」と捉え直せることに気付くことが肝要ですね)

【注】「あとがき」は先に読まない方が良いです。ネタばれになってしまいます。なお、文庫化に際し作家・市川拓司氏(代表作『いま、会いにゆきます』)が解説を寄せています。この市川氏にも拍手を贈りたいです。


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