それ以外は特にひっかかる部分はないかもしれない。ただ見てて思ったのが、なんだか刑事コロンボっぽかった。犯人の引っ掛け具合とか。ってかコロンボでこんな話があってもおかしくないような気がします。
気持ちよく波に乗っておすすめ度
★★★★★
最初から犯人が誰か、観客に明かされている。動機も、犯行の過程も、そこで起きたハプニングもすべて。すべて見せられた上で、警部が登場。
「あとは犯行がばれるだけ? 真犯人が暴かれる様子を見るだけ?」…などと、作品の半ばで一瞬、ぽかんとしてしまったが、とんでもなかった。すべて見せられていたはずなのに、いや、すべて見せられていたからこそ意外で面白い展開が待っていた。
あっ! と、痛快なショック。そのショックも覚めやらぬうちに、白黒ハッキリつけるラストシーンがやってきて、気持ちは高ぶる。
ヒッチコックが仕組んだこの波に、気持ちよく乗せられたい方、必見。
良きミステリーの秀作おすすめ度
★★★★★
物語のほとんどがアパートの部屋で進行していく。この狭い空間がバランスの取れた緊張感を与え観ている方がグイグイと引き寄せられる。
レイ・ミランド, グレース・ケリーの演技も素晴らしい。
特典いっぱいおすすめ度
★★★★★
本編は知っている人は知っている有名な映画。何度見ても見飽きない大好きな映画です。1度リメイクされましたが様々な仕掛けがうまく生きているのはこっちだと思います。本編が素晴らしいのはもちろんですが、おまけの特典映像も見逃せません。この映画、その頃の映画作りの流れで実は3Dだったというのをこれではじめて知ったんです。なんか感動しました!映画からテレビに代わってゆく中で映画館へ人を呼ぶ、そのために映画館でしか見られない仕掛けを考えたとか。そんな環境の中でのダイヤルMがどんな風に作られたのか、考えられたのかを見ることが出来ます。その他関係者やダイヤルMを好きな人たちの話は聞いてて楽しかった。この後本編を見るとまた見方も変わること請け合いです!
味のある映画です
おすすめ度 ★★★★★
F・ノットが自身の舞台劇を脚色した、ヒッチコック・ミステリー。若く美しい妻マーゴ(ケリー)の不倫を知ったトニー(ミランド)は、彼女の殺害を企む。自分はマーゴの不倫相手マーク(カミングス)とパーティへ出かけ、その間に旧友の悪党レズゲートに妻を殺させようというのだ。だが計画は失敗、マーゴが逆にレズゲートをハサミで刺し殺してしまった。思わぬ展開に焦りを隠せないトニーは、実はマーゴが不倫をネタに脅迫されており、そのためにレズゲートを殺したというシナリオに変更する事にするのだが……。元が舞台劇だけに、ほとんどの舞台となるアパートの造りを上手く利用した構成は巧みで、鍵をはじめとする小道具の使い方もお見事。元々は3D(立体)映画として作られており、それゆえに画面から突出してくるような絵造りが至る所でされている(最たるものはやはりハサミであろう)が、日本の劇場では通常版が公開されただけである。ミランド好演、ケリーはいつもながら美しく、事件の“鍵”を見つける警部に扮したJ・ウィリアムズがいい味を出している。
概要
フレデリック・ノットの舞台劇をアルフレッド・ヒッチコック監督が映画化した作品。そのためドラマのほとんどが室内で起こる構成で、また犯行のプロセスが芝居の進行と共に明かされるサスペンス映画となっている。
若く美しい妻マーゴ(グレース・ケリー)の不倫を知った夫のトニー(レイ・ミランド)は彼女を殺害しようと企む。トニーがマーゴの不倫相手マーク(ロバート・カミングス)とパーティに出かけ、その間に悪党レズゲートに妻を殺させようとする。
ヒッチコック・ヒロインのひとり、グレース・ケリーの美しさは言うにおよばず、殺人をめぐるシチュエーションが刻刻と変化するあたりがサスペンス描写を巧みに盛り上げる。なお本作は3D方式を用いた立体映画として製作されていることから、立体感を過剰に強調した構図が随所で見られる。またマイケル・ダグラスとグウィネス・パルトロウが出演した『ダイヤルM』(1998)は、本作の再映画化。(斉藤守彦)