記憶が戻ったらおすすめ度
★★★★★
「クローゼット生まれ、記憶ナシ、『誰かに何かを届けること』
だけ覚えている」男の物語である「ギフト」。
いろいろな人間に届け物をしながら、主人公・由紀夫の記憶は戻り始める。
前半の軽快さとはうって変わって、「ギフト」後半は
暴力と血の匂いのするストーリー展開だった。
その暴力的な表現にだけ目が向けられがちだが、
この「ギフト」の本質は、もう少し違ったところにあるように思う。
「もし、人生をリセットして、生まれ変わることができたら?」
「生まれ変わっても、大切に思う物のところへ帰ることができたら?」
主人公・由紀夫が、記憶のすべてを取り戻して、
「本当に届けたかったもの」を届けた後、どう生きるかを選ぶラストシーン。
もう一度見たい。何度でも見たい。見ていない人には、見て欲しい。