オメダの青春の門。おすすめ度
★★★★★
佐藤浩市さんとかいろいろな方が信介やってますが煮え切らない感じの田中健さんが一番ですね。ちょっと俺たちの旅のオメダとダブってしまいますが昭和ドラマファンとしてはそこがまたいいんです。
ノスタルジー映画の秀作
おすすめ度 ★★★★★
1970年には「ゴッド・ファーザー」あたりを始まりとして、当時から20~30年前の時代のことを描いたり、もしくはその時代に流行ったタイプの作品傾向を復活させる「ノスタルジー映画」が一気に開花しました。映画作家自身がルーツを探る映画も増え、ポール・マザースキーが「グリニッチ・ビレッジの青春」を、フランスでもクロード・ルルーシュが「マイ・ラブ」などの秀作を撮り出していました。そんな中で当時、邦画界から出てきたノスタルジー映画の筆頭格に挙げられる秀作がこのシリーズではなかったかと思います。このシリーズ第2作目が公開された当時、少子は高校生でしたが、話題は何かと大竹しのぶさんの大胆な濡れ場シーンだったように記憶していますが、大竹さんの演技には今見ても泣かされてしまいます。久しぶりに見て、本当にいい映画だと思います(特に、あまり評価されていませんが、真鍋理一郎さんの音楽が素晴しいです)。
概要
昭和29年、早稲田大学に合格して上京し、赤貧生活を始めた伊吹信介(田中健)は、そこでボクシング部の石井コーチ(高橋悦史)やインテリ娼婦カオル(いしだあゆみ)など、さまざまな人々との交流の中、厳しく迷い多き青春を謳歌していく。そしてやがて彼は、自分を追って上京してきた幼なじみの織江(大竹しのぶ)と再会した…。
五木寛之の大河小説第2作を、前作の映画化と同じスタッフ・キャストで映画化。前作が主人公・信介を取り巻く環境を描いた序章とすれば、今回の『自立篇』こそは本章。浦山桐郎監督は前作以上に当時の風俗に気を配りながら、高度経済成長前の東京の姿と悩み多き若者の姿を対比させている。同年度キネマ旬報ベスト・テン第5位。なお『青春の門』はこの後、東映でも『筑豊篇』『自立篇』の2作がリメイクされている。(的田也寸志)