良書おすすめ度
★★★★★
オブジェクト指向プログラミング言語に関する本です。言語が主なので、UMLなどのオブジェクト指向デザインやデザインパターンについてはまったく言及されていません。言語は、C++、Java、Objective-C、Smalltalkを対象としています。他の言語にはついては触れられていません。各各の言語ごとにソースコードを提示している場合が多いので、これらの言語ごとの違いを学ぶのにも良いです。
また、他のオブジェクト指向本ではあいまいな、サブクラスやサブタイプ、型、クラスといった概念についても非常に正確に分かり易く記述されています。オブジェクト指向本はそもそも著者が、これらの概念を理解していない場合が多いですが、この本では、そういった心配は杞憂です。
概念や思想の話が多いので、現実のプログラミングにおける、ノウハウなどはあまりありません。言語の仕様などについては詳述されていないので、C++を勉強したいのであれば、C++に関する本の方が良いでしょう。
翻訳の質もとても良いので、読んでいて意味が捉えにくかったりすることはないでしょう。これ程の内容でこの価格は、非常にお買い得だと思います。