大奥は女の牢獄―。この言は作品を支える屋台骨ではありますが、女は強い。精神力に関しては、とてもじゃないが男は女に叶わない。男が発狂してしまいそうな環境でも、女は存外、平気の平佐で、子のため、権力のため、夫のためと目的を見つけしたたかに生きていくもの。悲劇のヒロインなどそうそういるものではありません。だからこそ、そういう存在はとかく脚光を浴びるのです。日本史は女が虐げられた歴史そのものであるなどとは馬鹿げた世迷い言。日本は元来かかあ天下の国なのです。
この当時、江戸城天守閣は明暦の大火(振袖火事)により焼失し、現在に至るまで再建されていません。また、野際陽子は「じっせいいん」ではなく「じつじょういん」です。
うまい!!おすすめ度
★★★★☆
何が良かったかって、篤子様役の菅野美穂さんの鹿児島弁がとっても上手でした。
今まで色んな役者さんが色んな薩摩人の役をやってきましたが、鹿児島の人間にはどうもイマイチ納得いかず・・・
が、しかし、菅野美穂さんはお上手ですねぇ〜)^o^(
さすがにたまには『う〜ん。。。』と思ってしまうところもありましたが、あとは随分普通に聞くことができました!
今NHKで放送している『篤姫』には、菅野美穂さんに演じていただきたかったという思いが、
今でもぬぐいきれません。もっとも、『篤姫』の篤姫は鹿児島弁は語らせていないみたいですけどね。
女性の悲運の愛おすすめ度
★★★★★
時代劇ということで、時代に許されなかった恋もあり、又、自分の運命を受け入れた
凛とした生き様のような愛ありと、様々な愛が描かれています。そのどれもが悲しい結末
のように映りました。涙なしでは見られません。しかし、本人たちは決して悲劇の主人公
ではなく、ただ人としてまっすぐに愛を貫き(又はあきらめ)自分の生き方に誇りを持て
たので?はと感情移入していました。
女中のまるによる視点で物語は語られています。このまるだけが幸せな結末となった
ことが救いのように感じました。
リアルな歴史小説ではありません。でも今の自由すぎる世の中ではあり得ない、悲運の
愛の話を堪能して下さい。出演人の演技は言うに及ばずです。
これが一番
おすすめ度 ★★★★★
毎週欠かさず観てました。この後のTVシリーズや映画よりも、この大奥が一番好きです。ドロドロ感の奥底にある哀しみで、何度観ても泣けます。 女優さん全員の演技も素晴らしく、本当にTVシリーズ?と言いたくなるほどの名演技。 私も、ご他聞に漏れず瀧山さま好き・・・(毎回のまるの語りは、どうかと思いましたが) 終盤、まるに懇願され実成院さまの前に現れるシーンが、失神しそうなほどカッコイイ!! 何度、巻き戻して観たことか・・・。 厳しさの中に隠した、女としての苦悩と哀しみも非常に良く描かれています。 後々に出てくる瀧山(瀧川)さまもカッコイイのですが。 やはり最初のこの大奥が、私には最高の作品です。
概要
2003年6月~8月、フジテレビ系で放映された、菅野美穂主演の時代劇ドラマ。共演は、浅野ゆう子、安達祐実、池脇千鶴ほか。第13代将軍・徳川家定の大奥に仕える女性たちの壮絶な戦いを描いた物語で、女ゆえに苛烈でなまなましく、そしてせつない人間模様が展開されていく。将軍の愛をめぐっての巧妙な駆け引きや陰謀の行方を追いながら、個性的な女性たちの姿に自分を重ね合わせて見ることもでき、大変興味深い。また、いずれ劣らぬ艶やかな衣装も見ごたえがあり、どの女性も筋の通った潔さを感じさせるのは、大奥に生きる者としての矜持(きょうじ)がなせるわざか。特に、正室・篤子(島津敬子)役を務めた菅野の気品と、瀧山(おゆう)役・浅野の威厳は必見。「歴史の影に女あり」という言葉の意味を大いに考えさせられる、華麗な愛憎絵巻。(みき~る)