ラーイおすすめ度
★★★★★
勇者ライディーンの作品としてのアピールといえば、
「オカルト路線」とか「スマートなロボットのフォルム」や
「美形悪役の先駆け」などであるが、
私はこの作品にはもう一つ、重大なポイントがあると思う。
それは「ライディーンの壊されっぷり」だ。
例えば、他のロボット物―マジンガーZやガンダムは、
最終回など特別な時を除けば壊れることはほとんど無かった。
しかしライディーンは違う。敵の攻撃で体を穴だらけにされたり、
腕や足をちょん切られたりと容赦なく破壊される。
これは設定として、ライディーンのダメージは自然に修復されるせいも
あるのだろうが、それにしても毎回のようにボロボロにされている。
このDVD-BOXで、そんな受難者ライディーンの壊されっぷりを
よく観察するのも一興かと思います。
概要
1975年から1年間にわたって放送された、サンライズの前身である創映社が制作した巨大ロボットアニメーションの傑作。ボックスセット第1巻は、前半26話を7枚のディスクに収録している。ストーリーは、太古の眠りから目覚めた大魔帝国の世界征服を防ぐため、勇者として選ばれたひびき洸が神秘の声に導かれ、ムー帝国の守り神・ライディーンの操縦者として戦う。 キャラクターデザインは安彦良和、チーフディレクターは本巻収録分では富野喜幸(現・由悠季)と、「ガンダム」でおなじみの2人が参加し、作品を盛り上げる。また、シリーズ後半にあたる、ボックスセット第2巻収録分の演出は、富野からベテラン長浜忠夫にバトンタッチしており、そのタッチの違いを見比べるのもおもしろい。(田中 元)