+ 仏教と資本主義 (新潮新書) +

仏教と資本主義 (新潮新書)

長部 日出雄
おすすめ度:★★★★★
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行基に見る資本家精神
おすすめ度 ★★★☆☆

 資本主義精神は実は、奈良時代の日本の僧侶、行基にルーツがあったという画期的な指摘。マックス・ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」の中で、代表的資本主義的精神の持ち主としてベンジャミン・フランクリンを挙げているが、実は、彼に遡ること千年以上前の日本に、行基が存在していたわけである。すごい事ではないか。著名な宗教家大川隆法氏の霊査によると、行基は、その後、二宮尊徳として生まれ変わりさらに現代日本に一倉定(空理空論を廃し、徹底的な現場第一主義で知られる異色の経営コンサルタント)として生まれ変わったという。すると、行基の資本主義精神は、本書で紹介されている鈴木正三、石田梅岩だけでなく、彼自身の転生として二宮尊徳、一倉定を通しても日本に連綿と受け継がれてきているわけだ。大乗仏教の精神の中に、利他行としての資本主義的精神が存在しているわけである。著者の論点は素晴らしいと思う。が、文章に冗長性が見られ、読みづらかった箇所が少なからずあったので、三つ星とした。



マックス・ウェーバーが好きな方は読むべき!!
おすすめ度 ★★★★☆

本書は、マックス・ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」の考え方に基づき、ウェーバーが十分分析できなかったといわれる「仏教と資本主義」の関係を分析した。すごく挑戦的な本だと思います。

宗教革命のカルバンの教義では「予定説」があり、「人間の救われるか否かは、あらかじめ神様に決められている。人間の意志や努力ではどうすることもできない(神様は全知全能であるため、天国に行く人間と地獄に行く人間を知っている)」とされているとの話は驚きました(p17)。

私は、プロテスタントというものは「一生懸命働けば天国にいける」との教義があると思い込んでいたからです。
まぁ、この教義も「職業労働によって自分が救われることに確信が持てる」という変形により、労働の意義を作っているようですから、私の推測も間違っているわけではありません。

著者は、日本仏教史上で最大の巨人を「行基」としています。

行基は、奈良東大寺の大仏建立に重要な働きをした僧です。
行基は、プロテスタンティズムと同じく「利他の菩薩行」が重要であるとし、働くことが天国でへの道であるという労働・職業観を創り出しているとのことです。
つまり、日本では、大仏が建立された八世紀の天平時代にウェーバーが言う「資本主義の精神」が存在していたとしています。



マックス・ウェーバーが好きな方は読むべき!!
おすすめ度 ★★★★☆

本書は、マックス・ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」の考え方に基づき、ウェーバーが十分分析できなかったといわれる「仏教と資本主義」の関係を分析した。すごく挑戦的な本だと思います。

宗教革命のカルバンの教義では「予定説」があり、「人間の救われるか否かは、あらかじめ神様に決められている。人間の意志や努力ではどうすることもできない(神様は全知全能であるため、天国に行く人間と地獄に行く人間を知っている)」とされているとの話は驚きました(p17)。

私は、プロテスタントというものは「一生懸命働けば天国にいける」との教義があると思い込んでいたからです。
まぁ、この教義も「職業労働によって自分が救われることに確信が持てる」という変形により、労働の意義を作っているようですから、私の推測も間違っているわけではありません。

著者は、日本仏教史上で最大の巨人を「行基」としています。

行基は、奈良東大寺の大仏建立に重要な働きをした僧です。
行基は、プロテスタンティズムと同じく「利他の菩薩行」が重要であるとし、働くことが天国でへの道であるという労働・職業観を創り出しているとのことです。
つまり、日本では、大仏が建立された八世紀の天平時代にウェーバーが言う「資本主義の精神」が存在していたとしています。

私個人としては、17条憲法を作った聖徳太子の時代からすでに「資本主義の精神」があると思っております。これについては、近いうちに書きたいと思っております。

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