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サブウェイ・パニック

ジョセフ・サージェント
おすすめ度:★★★★★
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役者で魅せるサスペンス!!
おすすめ度 ★★★★☆

原題は「The Taking of Pelham One Two Three」。サブウェイ・パニックなる安直な邦題がついたのは、公開当時に「パニック映画」ブームだった為の興業目的。

地下鉄ハイジャックの話だが大げさなアクションで見せる昨今の映画とは違って、
俳優の演技が楽しみな作品。
近年の映画なら刑事役は派手なアクションを繰り広げ、電車や駅は派手に吹き飛んだりするだろうが、本作にはそうしたストーリーの不足を誤魔化すような無駄なアクションはない。
俳優達の演技が冴えているが、特に犯人役のロバート・ショーがカッコ良い。

昨今のアクション犯罪映画に見慣れている人には逆に新鮮にみえるかも。
お薦めの佳作。



近年の派手な作品には無い奥の深さがあり、R・ショウに尽きる見応えある作品。
おすすめ度 ★★★★★

この作品が傑作なことは、脚本、演出が緻密なことは勿論ですが、何と言ってもR・ショウの冷静沈着なハイジャックのリーダに尽きると思います。言葉少なに行動も最小限に抑えているのに圧倒的な存在感があり、W・マッソーとの頭脳戦を盛り上げ最後まで緊迫感がありました。近年の派手な作品には無い奥の深さがあります。



お大事に
おすすめ度 ★★★★★

 仏頂面でかったるそうなウォルター・マッソーは、普通だったら主役は張れないけれど、この頃のマッソーは「突破口!」「マシンガン・パニック」などのアクションやサスペンスによく出演していて、むしろあの顔と映画の内容のミスマッチが面白かった。対するロバート・ショウも「スティング」「ジョーズ」に出ていた頃で、この後は「ブラック・サンデー」で主役を務めるまでになる。両名優+マーティン・バルサムの演技合戦で魅せる一種のサスペンス映画(当時はパニック映画として宣伝されていた)だが、マッソーの怪演もあってなんとなくユーモラスな雰囲気もあります。この作品、好きな人は本当に好きですが、今の若い人たちには、3人の名優(全員すでに亡くなっている)の名前はピンと来ないでしょうから、過剰な期待をしないでみれば面白く観れます。



男が楽しめる映画
おすすめ度 ★★★★★

見ていてなぜか「刑事コジャック」を思い出させた。70年代のニューヨークだからか?だが両者はなんか似てる。ストーリーもいいが、とにかく男っぽさがかっこいいのである。ウォルター・マッソーがとにかく渋い。ラストの顔、特にあの目つきは素晴らしい。



掛け値なしで面白い!70年代アメリカ映画の傑作。
おすすめ度 ★★★★★

 掛け値なしで面白い!デビット・シャイアの軽快なテーマに乗って、ハイジャック犯が、ひとりまたひとりと地下鉄に乗り込んでくる導入部から、グングン引きこまれる。オーウェン・ロエズマンのザラザラとしたドキュメンタリー・タッチのカメラが素晴らしい。主役ふたりの虚々実々の駆け引きはもちろんの事、世評を気にしてばかりのニューヨーク市長、カリカチュア化された日本人視察団、ハイジャックされた地下鉄の乗客たちの様々な反応、ラストのオチまで、ユーモアの中にもシニカルでセンス溢れるキャラ設定と、その名セリフの数々に、思わず唸らされる。喜劇から悪役まで幅広くこなす名優ウォルター・マッソーの数多い出演作の中でも、屈指のはまり役だ。監督のジョセフ・サージェントは、「地球爆破作戦」というカルト的快作(乞う、DVD化!)も作っているが、この後TVの世界に戻ってしまったのは残念。それにしても、この映画が日本で公開されたのは75年。この年、他に観る事の出来たアメリカのエンタテインメント作品は、「ロンゲスト・ヤード」、「アメリカン・グラフィティ」、「フレンチ・コネクション2」、「ゴットファーザーPART2」、「JAWS・ジョーズ」、「ヤング・フランケンシュタイン」、「ガルシアの首」、「タワーリング・インフェルノ」、「ジャガー・ノート」、「コンドル」、「チャイナ・タウン」、「悪魔のいけにえ」、「ファントム・オブ・パラダイス」、、、まさに列挙していくだけで、垂涎ものの傑作映画のオン・パレード!!本当に幸福な1年であったと、今更ながら実感する。


概要
ニューヨークの地下鉄、ぺラム駅発123号がブルー(ロバート・ショウ)ら4人の男にジャックされ、1時間以内に100万ドルを届けなければ、1分にひとりずつ乗客を殺すと宣言。地下鉄公安部のガーバー警部補(ウォルター・マッソー)は構内に警官隊を送り込みつつ、100万ドルの手配を市長に要求するが……。
アメリカ映画の娯楽にかけてはとことん貪欲な姿勢とその実践をとことん思い知らされるサスペンス・エンタテインメントの超傑作。ある種の密室ともいえる地下鉄から犯人たちはいかにして脱出するつもりなのかといったトリックや、警察と犯人たちとの緊迫したやりとり、またそうした状況下でも決してユーモアのセンスを失わないゆとりある演出などなど、どこから斬っても1級の見ごたえある作品に仕上がっている。監督は『マッカーサー』などのジョゼフ・サージェント。これは彼の最高傑作であるとともに、映画史上に残るべき娯楽映画の鑑である。(的田也寸志)

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桜沢鈴(抄) サブウェイ・パニック シムアース